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佐々木 宏和*; 秋谷 俊太*; 大場 洋次郎; 大沼 正人*; Giddings, A. D.*; 大久保 忠勝*
銅と銅合金, 60(1), p.309 - 314, 2021/08
銅合金においては高強度と高導電性の両立が求められており、これを満たす材料の一つとして、Cu母相中にNi-Si系化合物を微細に析出させたCu-Ni-Si系合金が知られている。本研究では、Cu-Ni-Si系合金のさらなる特性向上のため、X線小角散乱法と中性子小角散乱法、3次元アトムプローブ法を併用してNi-Si析出物の定量的解析を行った。その結果、熱処理温度の違いによるNi-Si析出物のサイズや形状、組成の変化に関して知見を得ることができた。
山崎 悟志*; 廣瀬 清慈*; 佐々木 宏和*; 大場 洋次郎; 宮澤 知孝*; 大沼 正人*
銅と銅合金, 60(1), p.315 - 319, 2021/08
銅合金においては高強度と高導電性の両立が求められており、これを満たす材料の一つとして、Cu-Ni-Si系合金が知られている。Cu-Ni-Si系合金では、熱時効によりCu母相中にNi-Si系化合物を微細に析出させ、析出強化をもたらすことができるため、このNi-Si粒子の形態が特性にとって重要な役割を果たしている。そこで本研究では、走査型透過電子顕微鏡(STEM)、熱時効中その場X線小角散乱(SAXS)測定、X線吸収微細構造(XAFS)測定により、Ni-Si粒子の観察を行った。その結果、時効中にNi-Si粒子が形成し、粗大化する過程の観察に成功した。
岡田 美智雄*; 津田 泰孝*; 吉越 章隆; Dio, W. A.*
銅と銅合金, 56(1), p.232 - 236, 2017/00
超音速酸素分子ビームを用いたCuAu(111)の酸化過程の表面温度依存性を解明した。実験はSPring-8放射光X線光電子分光(XPS)を用いた。酸素ビーム照射前の表面では、表面第一層にAu原子が析出しているが、酸化して0.5ML程度の酸素が吸着すると表面にCuが析出し酸素吸着層を形成し、第2, 3層にAuが多く存在する特異な構造を形成する。表面温度300Kでは、0.5ML程度で飽和吸着し、亜酸化銅は成長しなかった。一方、Cu(111)ではCuAu(111)よりも、効率よく酸化が起こり、亜酸化銅が成長した。これは、CuAu(111)では、0.5ML程度で第2, 3層にAu原子が多く存在し衝突誘起吸収機構による酸化を阻害するためである。理論計算からもO原子のバルクへの拡散障壁は、CuAu(111)で大きくなっている。ごく一部Cu原子が多く存在するサイトでは衝突誘起吸収機構により亜酸化銅が生成した。一方、表面温度400および500Kでは、酸化が進み亜酸化銅の成長が見られた。400Kでは、表面上に酸化物が成長し、バルクへの酸化はまだ押さえられているが、500Kでは、バルクへと亜酸化銅が成長し、保護膜機能は壊れることがわかった。
青木 庄治*; 和田 正彦*; 山道 哲雄*; 毛利 憲介; 榎枝 幹男; 廣瀬 貴規; 鈴木 一彦
銅と銅合金, 45(1), p.125 - 130, 2006/08
ITERにおいてブランケット,ダイバータ等で代表されるITER真空容器内構造機器に使用される構造材料の一つとして、析出強化型銅合金であるクロムジルコニウム銅合金が検討されている。本合金は、溶体化処理と直後の焼き入れ冷却によりCr, Zrを過飽和固溶体化し、その後の時効処理により微細なCr, Zr系析出物を析出させる方法で、高強度を得ている。ブランケットの製作においては、析出強化済の本合金を部材としてそのまま使用するこれまでの使用方法とは異なり、強度の低下を招く高温下での異種材料接合処理を施す必要があるため、高強度を再び得るために新たにこれら一連の析出強化処理を製品に施す方法を採っている。しかし、製品であるがため焼き入れ速度の差異により本合金の強度が大幅に変化することが危惧されている。そこで、本研究では、本合金の性能を引き出すために必要となる熱処理条件を把握することを目的として、本合金における幅広い熱処理条件下での機械的特性及び導電率の特性変化の調査を実施した。具体的には、溶体化焼き入れ速度の条件を0.05K/s-141K/sで変化させ738Kの時効処理を施した試験片の各状態(溶体化時の過飽和固溶体化状態,時効時の時効析出状態)における導電率を測定するとともに引張試験により強度を測定した。その結果、溶体化焼き入れ速度が強度に極めて大きな影響を与えることが判明し、ブランケットの製品強度を保証するうえで溶体化焼き入れ速度の管理がいかに重要であるかが、改めて明確になった。